伊藤(文)研究室へようこそ(レーザ計測・光ファイバ計測)

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島根大学HP

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●光ファイバのレイリー散乱とその応用

冷蔵庫でつくった氷は不透明で光を散乱します。氷の中に不均一な構造があるからです。光ファイバは極めて透明な石英ガラスからできていますが、氷と同じように、しかし氷よりもずっと小さく光を散乱します。これをレイリー散乱と言います。レイリー散乱は、氷の模様と同じく、個体ごとに固有の模様(強度のパターン)を示します。

下図は、光ファイバで観測されたレイリー散乱の波形の例です。このパターンは個々の光ファイバに固有で、温度が変化したり、光ファイバが伸縮したりすると変化するので、局所的な温度や歪が分かります。

●レイリー散乱を使ったレーザのスペクトル測定

私たちが考えた新しい理論を使うと、レイリー散乱パターン2度測り、それらの類似度(相関)を見ることで、レーザ光のスペクトルを知ることができます。これによれば、数kHzという極めて細い(周波数の変動が小さい)レーザのスペクトルを測ることができます。下図は、この方法で測定したレーザ光の干渉能力で、この曲線が横に広いほど、そのレーザ光が遠くまで干渉できることを意味します。

レーザ光のスペクトルはこの曲線のフーリエ変換により計算されます。