量子論入門

この講義では、量子力学と統計力学の基礎を学びます。硬さや柔らかさ、電気の流れやすさ、温度特性、などの物質の性質の成り立ちの基礎を学び、電子工学を始めとして電気工学、機械工学といった、物質から構成された部品を用いる高度な工学を勉強するための全般的な基礎体力を養います。

量子力学も統計力学も、一般の大学の物理学科では、それぞれ二つの別の講義として、学部3年生の1年間をかけて学ぶ科目です。その全てを半年で学ぶことは不可能ですので、この講義では基本に絞って学びます。

・量子力学とは

物質は、原子でできています。そして、原子は電子と原子核でできています。原子核に比べて電子は1000倍以上軽いため、物質の中を動き回る電子の運動が物質の性質を決めています。

電子はとても軽く (アボガドロ数個集めても1万分の5グラムしかありません)、ニュートン力学でその運動を説明することができません。電子のように質量がとても軽いものの運動を説明するのが量子力学です。

(陽子や中性子、光も量子力学の知識がないと理解できません。)

電子の運動は、波動関数とシュレディンガー方程式で説明できます。電子の運動法則はどうなっているのか、理解することを目標として学び、硬さや柔らかさ、電気の流れやすさなどの物質の性質の成り立ちを理解する基礎体力を養います。

・統計力学とは

物質は、アボガドロ数個(およそ10の24乗個、1兆個の1兆倍)の原子で構成されています。そしてそれぞれの原子は、一つの原子核と数個から数十個の電子から構成されています。こうした大規模な集団の運動を、確率統計の知識で理解するのが、統計力学です。

熱や温度、確率という概念が、量子力学で学ぶ運動やエネルギーという概念とどうつながるのか、理解することを目標として学び、物質の温度特性を理解する基礎体力を養います。

講義ノート:ryousiron-utf8.pdf