Emacs入門
ここでは,キーバインドのうち,初めに必要ないくつかについて紹介しておきま すので,自分で試してみてください.なお,ここで利用している表記方法におい て,C - x のようなものは,Ctrlキーを押したままxキーを押す操作で あり,M - x はAltキーを押したままxを押すかもしくは,Escキーを押 したあと一度指を離してxキーを押す操作を意味します.
表1 Emacsキー操作対応表
C - g | 操作取り消し |
C - _ | 実行取り消し |
C - x C - f | ファイルを開く |
C - x C - s | 保存 |
C - x C - w | 別名保存 |
C - \ | 日本語入力切り替え |
C - s | 検索 |
C - r | 上に向かって検索 |
C - x b | バッファ切り替え |
C - x 1 | ウィンドウ統合 |
C - x 2 | ウィンドウ分割 |
C - x C - c | 終了 |
M - < | ファイルの先頭へ |
M - > | ファイルの最後尾へ |
これらの操作を行うときには,ウィンドウ下のミニバッファの表示に注意してく ださい.重要な情報はすべてミニバッファに表示されます.何がどうなったか良 く分からなくなったときには,一番上の C - g をやって操作を解除し てください.また,ファイルを新規に編集するときなども,C - x C - f として,ミニバッファに自分でファイル名を入 力して起動する癖をつけてください.拡張子により 編集モードを切り替えるので,初めからファイル名 がきっちりしている方が操作効率が良くなります.
次に挙げるカーソル移動の操作はEmacs特有のキーバインドではなく,シェル (ターミナル) にお いて,コマンドライン編集にも使用できるものです.また,Sylpheedのメール編 集画面でも利用可能ですし,gEditでも利用可能です.いわば,UNIXの標準的な キー操作と思ってください.また,日本語入力モードでは変換に関する操作に割 り当てられているものもありますので,モードにも注意してください.
表2 入力画面における編集機能キーバインド
キーバインド | カーソル操作 | 日本語入力時の動作 |
C - a | 行頭へ | |
C - e | 行末へ | |
C - f | 一文字進む | |
C - b | 一文字戻る | |
C - n | 次行へ | 次候補 |
C - p | 前行へ | 前候補 |
M - a | 段落先頭へ | |
M - e | 段落末尾へ | |
M - f | 一単語進む | |
M - b | 一単語戻る | |
C - k | カーソル以降文末まで消去 | |
行頭や行末への移動,カーソル以降の文字消去などは覚えておくと,コマンドラ インで重宝します.
Emacsには操作になれるための「チュートリアル」が用意されています.時間の あるときに是非試してみてください.一通りやってみると,かなりなれてきます. 方法は,「ヘルプ」メニューから「基本」→「Tutorials」→「日本語」を選択 して起動します.ロールプレイングゲームとまでは言いませんが,少しずつ操作 をクリアして先に進む形式になっています.