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量子抵抗の次元

量子ホール抵抗による標準として$h/2e^2$が利用可能であるが,この量の単位が $\rm {\Omega}$になることは,プランク定数$h$と電子の素電荷$e$の次元を考え ることで理解できる.

プランク定数$h$はエネルギーに関する不確定性原理

\begin{displaymath}
\Delta E \times \Delta t \geq \hbar
\end{displaymath}

からもわかるように,[J$\cdot$s]の次元となる.電荷は[C]であるので, $h/2e^2$は[J$\cdot$s/C$^2$]となる.ところで,電圧の単位Vは[J/C]であるので, 結局[V$\cdot$s/C]となり,電流の単位Aを[C/s]により導入すれば,[V/A]すなわ ち,抵抗の次元$\Omega$になっている.



平成18年5月10日