コンピュータネットワーク基礎
2005.04.15


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  1. 本日の作業内容



  2. 端末(ホスト)の起動と停止

    教室のシステムは日立製FLORA330という機種です.電源のメインスイッチは本体 背面にありますが,通常はそちらはONのままとしておいて,前面パネルのま るいボタンを押して起動します.停止時,もしくはサスペンドと呼ばれる待機状 態の時オレンジ色のダイオードが電源投入により緑色へと変わります.通常の設 定であれば省電力モードになっていたディスプレイに信号が送られ,ディスプレ イも起動されます.(ディスプレイの電源スイッチは本体前面にあり,こちらも 通常はONのままとします.省電力機能により,端末が停止もしくはサスペンド状 態にあるときは画面を無表示状態にしますが,その時,電源ボタンのランプはオ レンジ色となっており,端末の起動とともに緑色に変わります.)

    メモリチェックやハードウェアチェックが行われた後,ブートマネージャである Altirisが起動し,どのOSを利用するか選択できます.何もしなければ15秒後にLILOが起動します.LILO とはLInux LOaderのことで,何もし なければ5秒後にLinuxが起動するよう設定されています.LinuxとWindows XPの ユーザ登録は共通ですので,同じログイン名とパスワードでどちらも利用できま すが,外部ネットワークへの接続はLinux側しか出来ないので注意してくだ さい.

    Linuxのファイルシステムのチェックおよび各種デバイス,モジュールのロード が終了すると,図1に示すwdmによるログイン画面が表示されます.


    図1 wdmによるログイン管理画面


  3. ログイン

    マルチユーザに対応したシステムでは登録ユーザだけが端末で作業できるように 設定されています.端末で作業を行うために,ユーザの認証を行いますが,認証 により端末の操作が可能となることをログイン(もしくはログオン)といいます. 通常は,ユーザ名とパスワードにより認証作業が行われます.

    画面の指示に従って,ユーザ名とパスワードを入力します.ユーザ名を入力した ところで,Enterキーを押すとパスワード入力になります.パスワードの入力中 は画面に*印で表示されるので,注意しましょう.キー入力を間違えた場合には キーボードの右上の方にある「Back Space」キーを押して間違えた箇所を消去 し,改めて入力します.

    なお,初めて利用する人については,現在,仮パスワードが設定されているので,授業の中で行われる説明をよ く聞いてください.

    GNOME環境が立ち上がったら種々の作業を行う準備が整っています.画面の構成 は,図2に示すようなものです.

    図2 GNOMEが起動したときの画面構成

    画面の構成としては,下側に「タスクバー」とよばれるボタンやアイコンのつい た部分があり,上部にも別のメニューバーが配置されています.使い方については今後順を追って説明していきます.


  4. ログアウトと停止

    利用が終わったら,基本的 には電源を落とす作業を行いますが,そのためにはいくつかの方法があ ります.また,作業が終了すると,「ログアウト」と呼ばれる終了操作 を行うことが基本です.ログアウトするためには画面下のタスクバーと 呼ばれる領域の一番左にある「G」をかたどった足のマーク(GNOMEメ ニュー)をクリックして一番下にあるログアウトを選択してください. (図3)ログアウトか再起動か,停止かを聞かれるのでログアウトを選択します. (図4)

    図3 GNOMEメニューを開いたところ図4 ログアウトダイアローグ


  5. GNOME環境設定いろいろ

    タスクバーにあ る工具箱をクリックするとGNOMEの細か い設定が行えるようになっています.設定項目が多いので,内容について は講義では省略させていただきます.わからない場合には質問をしてく ださい.

  6. パスワード変更

    編入生のアカウントに 関して現在設定されているのは仮のパスワードなので,今後利用するた めの自分で決めたパスワードに変更します.変更はターミナル上で行うの が前提です.タスクバー内のディスプレイに「G」の足がついている絵 をクリックするとターミナルが画面に 現れるので,その中でコマンド入力を行います.

    通常のシステムであれば,

    $ passwd


    というコマンドでパスワードの変更を行いますが, 本教室はNISを使っているので,専用の

    $ yppasswd


    コマンドによりパスワードを変更します.

    Changing NIS account information for nawate on sv003.
    Please enter old password:
    
    
    コマンドを入力すると,まず,上のように 現在のパスワードを聞かれるので入力します.(old というのは現在のパ スワードのことです.)

    Please enter new password:
    
    
    その後,上のように新しいパスワード の入力が促されるので,入力します.もう一回,同じパスワードを入れて 間違いが無いか,確認するのでもう一度入力します.

    Please retype new password:
    
    

    パスワード入力時 には画面に文字が表示されないことに注意してください.

    パスワードとして適切な文字列は,特定の英単語を含まない,同じ文字を何度も 使わない,ある程度長い(7-8文字)アルファベットと数字の組み合わせ で,アルファベットだけ,数字だけというのは推奨されません.意味 のない文字列を記憶するのは結構難しく,忘れてしまうことが多いので すが, パスワードを紙に書いてメモを残すようなことはしてはいけません.自分 だけに意味のある,ランダムなパスワードをうまく見つけることが大切 です.

    自分の好きなフレーズの単語の先頭文字だけを並べる,など,いろいろな方法が あります.

    無事にパスワードが変更されると以下のようなメッセージが表示され完了したこ とを教えてくれます.

    The NIS password has been changed on sv001.
    
    

    また,エラーメッセージが表示されたときの意味は次のようになっています.

    最初にパスワードを間違えた場合
    Sorry.
    
    
    と表示されてパスワード変更作業が終わってしまいます.新しいパスワー ドに関しては,文字数が少なすぎると,
    The password must have at least 6 characters.
    Please enter new password:
    
    
    というエラーがでますし,小文字ばかりのような変化のないパスワード候 補だと
    The password must have both upper and lowercase letters, or non-letters.
    Please enter new password:
    
    
    となります.2回パスワードを入力するときに両者が一致しなかったら
    Mismatch - password unchanged.
    
    
    というエラーがでます.

    編入生以外でもパスワード変更をしたい場合は,この機会にしておいてももちろ んかまいません.


  7. アプリケーション説明

    GNOMEメニューからインストール済みの各種のアプリケーションが利用できるよ うになっています.内容が多数あるので,こちらも必要に応じて適宜紹介していくこ とにします.次のアプリケーションは重要ですので,名前をしっかり覚 えておいて下さい.

    名前説明
    Sylpheed電子メール
    MozillaWWW閲覧
    Netscape CommunicatorWWW閲覧
    gEditテキストエディタ
    gFTPファイル転送(FTP)
    gnome-terminal仮想端末(ターミナルエミュレータ)
    OpenOffice.org統合オフィスツール

  8. テキストの見方(ブラウザ操作)

    本授業のテキストは全てweb上においてあります.予習や復習では随時参照して ください.
    閲覧するためのブラウザとしては Mozilla もしくは Netscape Navigator を使 用します.
    このテキストはMozillaで見ることを前提に書いています.

    起動は, タスクバーにあるボタンのどちらかを押して 行います.図5にMozillaの標準画面を示します.

    図5 Mozilla を初めて起動したときの画面

    Netscape を初めて起動した場合には使用 許諾権の承認画面(図6)が出てくるので,「同意する」を選択します.図7に示す 確認画面では「確認」をクリックしたら,続いてNetscpae Navigatorの画面が現れます.(図8)

    図6 使用許諾件承認画面 図7 キャッシュファイル確認画面
    図8 Netscape起動時の画面

    テキストがおいてある場所(URL)は,

    www.ecs.shimane-u.ac.jp/~nawate/

    からたどることが出来ます.Navigator画面の上から3番目の領域にURLを入力す る細長い欄があるので,そこに上のURLを入力するとページを開くことが出来ま す.


  9. Xアプリケーションにおける日本語入力

    たとえばNetscapte Navigatorの画面などで日本語を入力する必要がある場合に はシフトキーとスペースキーを同時に押して,かな漢字変換サーバを呼 び出します.エラー無く呼び出せた場合にはカーソル位置の下に[あ]が表示 されます.その状態でローマ字かな入力になっていて,入力したひらがなをスペー スキーを押して漢字に変換します.文節の移動は矢印キー(←→)を用いて行い,文節の 伸縮はShiftキーを押したままで矢印キーを使います.辞書への単語登録や部首 による漢字検索などの拡張機能はファンクションキーのF1を入力すると使えます.

    た だし,この機能を用いるときには注意が必要です.拡張機能のウィンドウが独自 に開く場合,このウィンドウを右上の×印のボタンをクリックして消さないよう にして下さい.かな漢字変換を行っている機能自体が停止してしまい,日本語入 力ができなくなる場合があります.このウィンドウは必要な作業が終わると勝手 に消えますので,自分で閉じないように注意して下さい.



  10. 出席確認

    この授業の出席は基本的には電子メールにより行います.そのための最低限の環境の構築を これから行いますので,作業してください.まずは,メールを使うためのアプリ ケーションであるSylpheedを起動します.GNOMEメニューから「インターネット」 を選択すると,Sylpheedという項目がありますので,選択すると次のような画面 が現れます.(タスクバーにある次のアイコンを クリックしても起動できます.

    初めて起動した場合にはアカウント作成画面が自動的に表示されるので必要事項 を記入します.図9の例のようにして下さい.

    図9 アカウント作成記入例

    ここで注意するのは一番下の「ユーザID」の部分です.デフォルトで入っている のはこの教室のアカウントであり,みなさんが利用する総合情報処理センターの アカウントとは違います.ここには必ず学生番号を記入して下さい.

    また,上にある「受信」タブをクリックして現れるメニューのうち,「受診時に サーバ上のメッセージを削除する」については,自分の利用ポリシーを検討して から設定してください.すなわち,通常は自分のパソコンでメールをやりとりし, 授業のときだけこの環境でメールを利用するなら,チェックをはずしてください. 教室をメイン環境にするならデフォルトのままで構いません.

    「OK」をクリックすると「アカウントの編集」ウィンドウになりますが,ここは そのまま「閉じる」で構わないでしょう.そうすると,図に示すメイン画面がトッ プにでて来ます.

    図10 Sylpheedのメイン画面

    Windowsで標準的に使用されている各種のメールソフトの外観と基本的に同じで あることが見て取れると思います. まずは,環境がうまく設定できたかをテストするためのテストメールの送信です. 基本画面の「作成」ボタンをクリックして図6のような新規のメールウィンドウ を出します.

    図11に示すように「宛先」に自分のメールアドレスを記入し,「件名」には適当な ものを入れてください.本文も適当でかまいません.そして,「送信」ボタンを クリックします.ウィンドウが消えてから数秒待って,「受信」ボタンをクリッ クしてみましょう.ちゃんと自分にメールが届いていれば成功です.

    メールを読むには,とりあえず「スペース」キーを押します.スペースキーを押 すのは「次の未読メールを読む」と言う動作です.また,メールの文章がウィン ドウ内に収まらない場合にはスペースキーでスクロールさせていきます.

    さらに,今届いたメールに返信してみて下さい.無事に送信して次に受信したと きに届いていれば設定は大丈夫です.問題があれば,どこかに間違いがあるので 修正しましょう.「ツール」メニューの「ログウィンドウ」を選択するとサーバ とのメッセージログが残っているので原因を特定できます.

    無事にメール環境が作成できたならば,出席確認用のメールを出しましょう.や はり,「作成」ボタンをクリックして,次のようなメールを作成します.

    宛先 justice@mag.shimane-u.ac.jp
    件名 Attend_04-15_s0340**
    本文 s0340**

    このメールの場合には,「件名」は自分の学生番号を入れた指定のものにしてく ださい.上の表で ** になっているところは自分の学生番号の下二桁 が入ります.また,本文にも学生番号を入れておいてください.送信により出席確認 が完了します.


  11. その他

    本日の作業内容は,まずは端末にさ わっていろいろ試してみることです.また,その間に編入生に対しては教室に 入るためのカードキーの配布を行いますので指示に従ってください.カードキーの 使い方は外から教室にはいるときに専用のボックスに通すだけです.通 常はLLLLと表示されているのがカードを指してから抜くとooooに変わり ますので,そのときにドアを開けることができます.時間が経つと再び LLLLに戻ってロックされるので注意してください.

    退出時は教室の後方の扉のドアノブの上にあるつまみを回して,ロック を解除してから出ます.

    質問等は以下のアドレスにメールでお願いします.

    freedom@mag.shimane-u.ac.jp

    また,次回からは1年生のときに使用した 羽山 博 著 「入門UNIX改定新版」 を持ってくるようにして下さい.

    編入生の方は適当なLinux参考書を用意した方が便利だと思いますので,必要に 応じて入手してください.


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