エレクトロニクスセミナーA
2000.1.31
- 本日の作業内容
- この授業でやり残したこと
本講義は学科に教育用計算機システムが導入されてから初めてのコンピュータ総合学習授業であったため、指導者にも不慣れな点が多く、指導側、受講側の両者にとって中途半端な内容であったことは、本年度の反省点である。来年度以降の授業に活かすために、一度総括をしておくことは有意義と思われるので、今回はそれについて少し書いておく。
- 指導者側の不満
私にとっては、コンピュータの初心者からある程度使える人間まで混在する中でどのように授業レベルを設定するか、非常に難しいことであったが、今回は少し高めに置いていたため、多くの学生が途中で受講をあきらめたことが残念である。また、そうなった原因の多くは私の指導力にあるとは思うが、加えて、このような端末を配置した教室で授業を行うことの功罪も痛感した。
習ったことをすぐに端末で操作できるのは大きな利点であるが、その前に、ネットワーク、電子メール、TeX、HTMLなど系統的に学習した方がいいと思われる内容に関して、実質的には「講義」を行える場所では無かったことに問題がある。講義と演習の二本立てで基礎的概念と端末操作の両方を学習する体制が望ましいので、今後のカリキュラムにはぜひとも講義室における系統的な講義形式の教育を導入することが望ましい。
今回に限って言えば、TeXとHTMLに関して、もう少し時間を割いて詳しく行うべきであったと反省している。また、MUA(Mail User Agenet)として、Mewの利用を推奨したが、Mewの機能は実に豊富であり、メールの操作に関してやりたいことはほぼなんでも出来るようになっているが、そのためにはinfoを読破して、コマンド操作を覚えなければいけないので、そのあたりももう少し説明が必要であったかもしれない。内容の厳選が今後必要となると思っている。
- やり残したこと
スクリプト系言語について少し内容にまで立ち入って学習する予定であったが、時間の都合でほとんど何もできなかった。特に、学科のシステムの特徴であるRubyに関しては、何とか時間を確保したかったが、現状ではとても無理であるので、あきらめる結果となった。これに関しては、来年度の一年生向けに半年間枠を取って授業を行う予定である。
興味ある人は
http://www.ruby-lang.org/ja/
を参照してください。この言語は純粋に日本発の言語であり、世界に通用する仕様を持つ期待の言語であるとともに、作者が松江にいるので、非常に身近に感じられるのも特徴です。来年度はぜひ作者のまつもとゆきひろさんに教室に来ていただいて、講演を行っていただきたいと思っております。まつもとさんは、皆さんが今使っている端末のシステムの基本的な構築も行った会社の方です。
- 本日の課題
- 課題1
学科関連ホームページの評価
本学科はWWWを活用し、学科の広報ならびに宣伝や情報収集を行っており、島根大学の中では比較的環境が整っている方に属するが、それでも、内容その他貧弱な点は多い。それに関連して、www.ecs.shimane-u.ac.jpからたどれる学科、教員(学生も?)などの学科関係者のページについて、いいと思うもの最高2つ、悪いと思うもの最高5つまでを挙げて、理由とともに批評せよ。いつものように、おべんちゃらは必要ないので、真摯な意見を期待している。
なお、学科全体のページは視覚障害者の方への対応のため、フレームは原則使用しない、クリッカブルマップは使わない、グラフィックでしかたどれないリンクは使用しない、という制約を設けているので、地味な印象がするかもしれないが、それに関しては、意図的に行っていることを理解しておいてほしい。
- 課題2
本授業の評価
今まで、ずっと授業に参加していただいた皆さんには大変感謝している。しかし、こちらの体制の不備など皆さんにはいろいろな不平、不満がたまっていることと思うので、この際にそれをまとめて報告していただきたい。この授業に関する、批評をなるべく辛辣にまとめて報告していただけると来年度以降授業内容の改善に役に立つので、ぜひともよろしくお願いしたい。
- 提出方法と期限
上記課題1に関しては、電子メールでいつもの宛て先 (gaia@mag.shimane-u.ac.jp) に2/4(金)17:00を期限として提出すること。また、課題2に関しては、TeXなどを用いて紙にプリントアウトして、同様に2/4(金)17:00までに、3号館1017室の前の提出用の箱に入れること。
なお、今回は授業の最後なので、成績判定基準をお知らせする。この授業はLinux環境のコンピュータの操作方法が中心であったが、基本方針はあくまでエレクトロニクスのためのセミナーである。今後、専門を学習していくための、読解力、英語力、批評文を書けるだけの文章能力、電気電子工学に関する興味などが成績判定の基準となる。ただし、これまで課題を提出してもらったものを見ると、おおむね全員優秀な成績となる予定である。
#予定であって、未定ですけどね。
- 最後に
今日まで、この授業にお付き合いくださり、ありがとうございました。来年度以降、よりましな授業に向けて皆さんの叱咤激励をお待ちしております。今後とも、よろしくお願いします。
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