エレクトロニクスセミナーA
1999.10.25


  1. 注意

    端末のLinuxが起動した後でログインを行って、

    cd /tmp

    とするように前期の情報科学演習で指定されていたことはこの授業では当てはまらないので、実行しないこと。もし、実行してしまった場合には他の作業に入る前に

    cd ~

    をして自分のホームディレクトリに戻っておくこと。

    pwd

    コマンドで

    /amd/sv003/virtual/home/b99**

    のように表示されることを確認しておく。(b99**は自分のアカウント)

  2. 本日の作業内容

    XEmacs上で電子メールを利用するための環境設定

  3. IMの設定

    Mewはメールの読み書きや保存を行うプログラムであり、実際の送受信はIMが行う。初めに、IMの設定を行う。

    Kterm上で

    imsetup

    コマンドを実行すると、

    Where is your home directory? [/amd/sv003/virtual/home/b99**]

    と聞いてくる。[]内はデフォルトの値であり、そのままEnterキーを押すと、その値が入力される。(b99**は実際には自分のアカウントになっているはず。)正しければ、Enterキーを押す。この後の設問にも以下のところまでは全てEnterキーを押せば良い。

    Where is yourMail directory? [/amd/sv003/virtual/home/b99**/Mail]
    /amd/sv003/virtual/home/b99**/Mail does not exit. Create it? [yes]
    Creating /amd/sv003/virtual/home/b99**/Mail directory.
    Directory /amd/sv003/virtual/home/b99**/Mail created.
    Where is your News directory? [/amd/sv003/virtual/home/b99**/News]
    /amd/sv003/virtual/home/b99**/News does not exit. Create it? [yes]
    Directory /amd/sv003/virtual/home/b99**/News created.

    次の設問には自分のメールアドレスを記述する。デフォルトのままでEnterを押すことのないように注意すること。

    What is your E-mail address(es)? [b99**@ecs-riko.shimane-u.ac.jp]

    その後の二つの設問もEnterキーを押すだけで良い。入力が終ると、

    Directory /amd/sv003/virtual/home/b99**/.im created
    Setup /amd/sv003/virtual/home/b99**/.im/Config.

    と表示される。このように、IMの設定はホームディレクトリに作られた.imディレクトリの中のConfigファイルにより行われる。次に、そのConfigファイルを修正する必要があるので、Emacsを起動して編集する。起動は、下のメニューバーのエディタボタンを押すか、Ktermから起動する。ボタンで起動した場合は、

    Ctrl+x Ctrl+f

    として、下のミニバッファにファイル名を聞かれるので

    ~/.im/Config

    とし、.imディレクトリのConfigファイルを開く。Kterm上から起動する場合は、

    emacs .im/Config &

    とすると、目的のファイルが開いた状態でemacsが起動する。最後に&がついているのは、プログラムをバックグラウンドで実行するという意味で、Emacs起動後もKtermが利用可能になる。

    修正は以下の4カ所である。間違いの無いように慎重に行うこと。

    ##Servers
    Smtpservers=hogehoge.ne.jp #default server for SMTP

    文頭の#を消して、=の後に自分のsmtpサーバを記入すること。

    ## imget specific
    ...
    Imget.Src=pop/POP:herohero@hogehoge.ne.jp

    ここも文頭の#を消し、上のように自分のPOPアドレスを記入する。

    ## imput specific
    ...
    QueueDir=queue

    ## case queue
    JustQueuing=yes

    以上で設定は終了である。

    Ctrl+x Ctrl+s

    でファイルを保存する。(メニューバーから保存を選択しても良い。)

  4. XEmacsの設定

    エディタのEmacsはその中で電子メールやネットニュースを利用したり、webを見たりすることもできるし、プログラム開発、TeX作業なども行なえる、一つの統合環境である。各種の作業を行う場合にそれぞれの利用に便利なようにモードを変えて利用するが、そのための設定ファイルがホームディレクトリにある.emacsファイルである。今回は、XEmacsで電子メールを利用するために、Mewと呼ばれるプログラムを使うので、以下に設定ファイルを示す。

    まず、

    先程起動したEmacs上で

    Ctrl+x Ctrl+f

    として~/.emacsを開く。起動したら、以下のような記述を.emacsファイルに加える。

    ;;Mew
    (autoload 'mew "mew" nil t)
    (autoload 'mew-send "mew" nil t)
    (setq mew-mail-domain-list '("hogehoge")) <-- 自分のメールアドレスのドメイン
    (setq mew-icon-directory "/usr/X11R6/include/X11/pixmaps/")
    (setq mew-cite-fields '("From:" "Subject:" "Date:" "Message-ID:"))
    (setq mew-cite-format "From: %s\nSubject: %s\nDate: %s\nMessage-ID: %s\n\n")
    (setq mew-cite-prefix-function 'mew-cite-prefix-username)
    (setq mew-auto-get nil)
    (setq mew-auto-flush-queue t)
    (setq mew-replyto-to-list '("Reply-To:"))

    (cond
    ((string-match "XEmacs" emacs-version)
    (setq file-coding-system 'iso-2022-jp)
    (add-menu-item '("Apps") "Read Mail (Mew)" 'mew t "Read Mail (VM)...")
    (add-menu-item '("Apps") "Send Mail (Mew)" 'mew-send t "Read Mail (VM)...")
    (delete-menu-item '("Apps" "Read Mail (VM)..."))
    (delete-menu-item '("Apps" "Read Mail (MH)..."))
    (delete-menu-item '("Apps" "Send mail..."))
    (setq toolbar-mail-reader 'Mew)
    (setq toolbar-mail-commands-alist
    (cons '(Mew . mew) toolbar-mail-commands-alist))
    ))

    EmacsはEmacs Lispという言語で記述されており、上の設定の意味は今は分からなくても良いが、XEmacsでMewを利用する場合のボタンアイコンの格納場所やメールに表示する相手アドレスの表記法、起動時にメールを読みに行くかどうか、メニューバーにメニューを表示するための設定などが書かれている。

    複雑なコードになっているのでキー入力の間違いが無いかどうか慎重に確かめること。


  5. 動作確認

    今まの作業はEmacsを使って作業していたが、電子メールの利用に関しては、ボタンなどで送受信が行なえる、添付画像ファイルを画面で確認できる、等の利点でXEmacsを利用する方が便利であるので、そちらを利用する。

    XEmacsはEmacsをX上で利用するために作られたエディタであり、Emacsと同様に動作するが、一応別のプログラムであり、開発体制も異なっている。しかし、.emacsファイルの記述により動作する点では同じであるので、EmacsとXEmacsのどちらでも電子メールは利用できる。

    Kterm上で

    xemacs &

    として、XEmacsを起動する。画面の上の方にMailというボタンがあるので、それを左クリックするとMewが起動する。無事にネコの写真が表示されると起動は成功である。ここからの説明は教科書のp.74からが詳しいが、授業ではXEmacsを利用しているため、ボタンでできることもかなりあるので、自分の使いやすい方を利用すれば良い。

  6. 課題の提出

    自分の.emacsファイルの内容を

    gaia@mag.shimane-u.ac.jp

    に送ること。

    ここで、もう一度入力するようなことはしないでコピーやペーストの機能を利用すること。詳しい操作方法はテキスト「ホップ!ステップ!Linux!」を参照のこと。締め切りは11/1(月)の17:00とする。

  7. 次回の内容

    TeXによる文書整形の作業を行う予定。
    教科書を忘れないこと。


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