エレクトロニクスセミナーA
1999.11.8


「全国マルチメディア祭'99inしまね」の御案内

11月11日-14日の間、上記のイベントがくにびきメッセ他で開催されます。残念ながら島根大学は出展していませんが、各種の情報機器やメディアの祭典ですので、この機会を逃すこと無く見学してみて下さい。(ちなみに、来年は三重県での開催となりますので、楽しむのなら今年が一番。)

受講上の注意

本授業では授業時間内だけで課題の作業が完了することは想定していない。授業はあくまできっかけであり、自分で空き時間に作業を行わなければ課題は完了しないようにしてあるので、もっと端末にふれる時間を確保すること。(そのためにカードキーを配付してある。)また、テキストは過去の物も含めて全てWeb上に公開しているので、以前の授業で時間内に終らなかったことや読めなかった内容も自分で完了しておくこと。とにかく、なるべく頻繁に端末に触り、Linuxの操作(特に、コマンド関係)に慣れること。


  1. 本日の作業内容

  2. 電子メールの設定

    前回、.emacsファイルを編集してEmacs上でMewとIMを利用してメールの送受信を行う環境を準備したが、ログインアカウントとメールアカウントが異なる場合に自分のメールアドレスが正しくFrom:欄に入らない問題があるので、もう一行設定を追加する。

    追加するのは、

    (setq mew-from "hoge@your.domain")

    という一行で、mew-mail-domain-listの行の次に記述しておく。ここで、hogeは自分のメールアカウント、your.domainは自分のメールアドレスのドメイン部分である。また、前回の設定でmew-mail-domain-listを間違えて記述しているものが多かったので、ついでに訂正しておくこと。

    アカウント(Account)とは銀行の口座などの意味からサーバ上に持つ自分の口座すなわちログイン名のことであり、ドメイン(Domain)は領地、領土などの意味であるが、それは電子メールのアカウントを有するサーバがどこの物であるか、を示す記号である。

    情報処理センターの例で行くと、

    matsu.ipc.shimane-u.ac.jp

    とは日本の島根大学の情報処理センターの松というサーバを表す。このように表記した時のドメインをFully Qualified Domain Name (FQDN)と呼ぶ。しかし、FQDNは時として長くなるので、簡略化したドメインでメールが届くように設定することが多い。センターだと、matsu.shimane-u.ac.jpでメールが届くように設定されている。

    それから

    (setq mew-auto-get nil)
    (setq mew-auto-flush-queue t)

    の2行はMobile環境やppp接続している場合に重宝する設定であるが、今回の授業ではどうも馴染まないようなので、コメントアウトしておくこと。(行頭に;をつける。)これにより、Mewを起動した時には自動的にメールをサーバに取りに行き、Ctrl-c Ctrl-cのキー操作ですぐにメールを送信するようになる。

  3. TeX環境の準備

    Linux上でTeXを利用する時には、EmacsとYaTeX(やてふ、野鳥)を組み合わせて使うと便利である。電子メールの時はXEmacsを使ったが、ここではEmacsを利用する。そのためには、電子メールの時と同様に.emacsファイルに記述する。加えるのは以下の行である。

    ;;YaTeX
    (setq load-path
    (cons "/usr/share/emacs20/site-lisp/yatex" load-path))
    (setq auto-mode-alist
    (cons (cons "\\.tex$" 'yatex-mode) auto-mode-alist))
    (autoload 'yatex-mode "yatex" "Yet Another LaTeX mode" t)
    (setq tex-command "platex")

  4. TeXの利用

    TeXはもともとは数式を美しく印刷するための組み版ソフトとして誕生し、その後マクロファイルにより種々の印刷形態向けに拡張され、電子出版の基本として広く利用されている。数学や情報、システム系の研究分野では論文をTeXで作成する場合が多いので覚えておくと重宝する。この授業で利用するのもマクロを利用したLaTeX2εが基本である。

    TeXはテキストファイルに制御記号を自分で書き込む言語を用いている。コマンドが非常に多岐にわたり簡単には習得できないが、野鳥を利用することによりかなり楽に入力作業が行なえるようになる。ただし、操作方法の説明は簡単では無いので、教科書を参照すること。以下には簡単な説明だけを書いておく。

    • texファイルの作成
      • 自分のホームディレクトリにtexというディレクトリを作成し、そのディレクトリに移動する。
      • Emacsでintro99**.texというファイルを新規に作成する。(**は自分の学生番号下二桁)
      • Emacsのモードラインに「やてふ」と出ているのを確認する。

    • 文書の設定を記述する
      • TeXは冒頭(プリアンブルという)で自分が作成しようとしている文書の形式を宣言する必要がある。今回は、jarticleを指定する。
      • 余白、ページスタイルなどの設定。
      • 以上はテキストのp.90を参照のこと

    • 本文の作成
      TeXでは

      \begin{document}

      \end{document}

      の間が本文となる。このようなコマンドを楽に入力する方法がテキストのp.38から説明してある。個々のコマンドはテキストのそれぞれ該当するページを参照しなければならないが、大雑把にはp.38からの説明で理解できるはずである。

    • 表の組み方
      テキストのp.121から説明してあるので、参照すること。

    • タイプセット
      TeXは拡張子に.texがついたテキストファイルをタイプセットコマンドで拡張子が.dviのDVIファイルに変換して印刷イメージを作成する。野鳥では、テキストのp.63にあるようにキーコンビネーションでタイプセットが行なえるようになっている。

    • 印刷イメージの確認
      DVIファイルが無事に作成できたら、プレビューア(xdvi)を起動して印刷イメージを確認する。

    • 印刷
      xdviのprintボタンを押すと印刷を行う。
      本授業では実際に印刷を行うことは無い。

  5. 本日の課題

    簡単な自己紹介の表(見本参照)をTeXで作成すること。作成が完了したら、intro99**.texの内容をメール本文に、そのDVIファイル(intro99**.dvi)をメールに添付して

    gaia@mag.shimane-u.ac.jp

    に送ること。ファイルの添付方法は「ホップ!...」のp.74以降の電子メールのところに書いてあるので参照すること。締め切りは11月12日17:00とする。

    注意
    Mew以外のメーラから送っても提出とは認めない。

課題の例

自己紹介
made by LaTeX2ε
学生番号
s996**
氏名
島根 松江
出身高校
ほげ県立むにゃ高校
趣味・特技
サッカー、パソコン
授業の感想
つまらん

注意!表中のLaTeXという記号は教科書の表紙にあるような大文字のAと大文字のEおよびギリシャ文字のεがずれたような形の物を使用すること。コマンドにより実現できるので、教科書をよく探すこと。


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