エレクトロニクスセミナーA
1999.12.13
今年の正規の授業期間は今週で終わり、来週からは補講期間と言うことになっている。しかも、来年度から祝日に関する法律がかわるため、1月の第2月曜日が成人の日に指定され、来年の授業開始が17日となると一ヶ月以上間隔が空いてしまう。その間に、各人が自分で端末を積極的に操作すればそれなりに効果もあるが、目的もなしに作業をするというのは寂しいものである。
よって、できれば来週は補講と言うことで、今までの操作の質問などに加えてホームページを置くサーバの準備などの時間に充てたい。自由参加であるので、課題などは無いので興味のあるものだけで良い。
予定している作業の内容は、以下のようなものである。学科のwebページを見ていただくと分かるように本学科は学生が学科や個人の情報公開のためのホームページを作成することを支援している。具体的には、私が管理しているサーバに学生のアカウントを用意し、ホームページとして公開できるように設定してあるので、そこでのアカウント作成作業とパスワードやディレクトリの設定である。一応、縄手は20日の13:40(ちょっと用事があるので普段より遅い時間ではある)から教室にいる予定なので希望者は参加して下さい。
個人や企業・団体がWWWを活用するために自分のホームページを持つことは今や必須の要件となってきつつある。本学科においても学生がホームページを公開し積極的にネットワークを利用することを奨励しており、希望者にはWWWサーバのアカウントを提供している。また、商用プロバイダにおいてもユーザのWWW利用を認めている場合がほとんどであるので、現在の受講者の中にはすでに自分のページを持っている者もいるかも知れない。いずれにしても、wwwの利用は多くの人間が今後行うと予想されるので、今回は、その準備としてWWWを記述するHTML言語の学習を行う。
テキスト(「ホップ!...」)のp.88から説明があるように、HTMLはテキストの平文に制御コードを加えるマークアップランゲージの形式を取っている。前回までに学習しているTeXと同じような感覚で学習できるが、HTMLの方が自由度が少ない分、簡単である。
テキストにはHTML文書を作成するのに便利なhtml-helper-modeをEmacsで利用する方法が同時に記述してあるが、これもTeXで野鳥を使うのと同じ感覚でコマンド入力を省略でき便利である。html-helper-modeの設定方法は、同じテキストのp.227から説明してあるので、今回はそれに従って作業を行う。以下に手順を説明する。
p.228にあるように、tempo.elとhtml-helper-mode.elの二種類のファイルをまず自分の手許に用意しないといけない。このファイルは、今ログインしているサーバの
/virtual/home/elisp.tar.gz
としておいてあるので、まず、それを自分のホームディレクトリに持ってくる。方法は、cpコマンドを使って行う。
圧縮ファイルの伸張およびアーカイブの展開
ファイルは拡張子を見ると分かるが、二つのLispファイルがtarコマンドで結合され、gzipにより圧縮されている。まず、それをもとに戻すことから行う。コマンドは、
tar xvfz elisp.tar.gz
であり、それによりディレクトリに
html-helper-mode.el
tempo.el
の二つのファイルが展開される。展開後はテキストの記述に従い、.emacsファイルを編集し、バイトコンパイルを行う。設定が完了したら、.htmlの拡張子を付けた適当な文書Emacsで開いてみてヘルパーモードが有効になっていることを確認する。
ここで、ファイルの伸張に用いたコマンドのtarや明示的には示されなかったが圧縮を行ったgzipというコマンドはUNIXを利用する上で避けて通れない重要なコマンドである。
man tar
man gzip
などをして使い方をよく勉強しておくこと。
テキストにも基本的なことが書いてあるので、それを参考に自分で学習すること。また、
http://www.ecs.shimane-u.ac.jp/~nawate/lecture/html/home.html
にもホームページの作成法について簡単に書いてあるので、参考にすること。さらに、次のようなページもある。
http://www.mag.shimane-u.ac.jp/~nawate/demo.html
このページはHTMLを練習するためにHTMLのタグ(制御コード)と視覚的に見た効果が対応できるように作成したものなので、ページのソースを表示して適宜参照すること。
実際のページの作成は自分のホームディレクトリでもさらにその下のディレクトリでも良いので、適当な場所に拡張子が.htmlのファイルをEmacsで作成し、ページの内容を入力したらNetscapeで確認すること。ページを開く方法はNetscapeのファイルメニューからOpen pagesを選択し、自分の作成したHTMLファイルを指定するだけで良い。それぞれの端末はwwwサーバとしては動いていないので、それ以外の方法では基本的に見ることはできない。(80台の内の4台だけwwwサーバが起動しているが、今は気にしないで上記の方法でページを表示すること。)
wwwページを見るためにはブラウザと呼ばれるソフトウェアを利用する。Netscapeなどは高機能ではあるが、起動に時間がかかったり動作が不安定だったりするので、ページの存在の確認やテキスト部分だけを読みたい時には不便である。Lynxはテキストベースのブラウザであり、一瞬で起動し、テキストだけを表示するので手軽で、場合によっては重宝する。起動方法はKtermなどのコンソールから
lynx http://www.ecs.shimane-u.ac.jp
などとコマンドで起動する。使い方は
man lynx
で分かる。(英語だけど)
冬休みを迎えるので豪華に3本立ての課題とします。頑張って仕上げて下さい。
いずれの課題も提出先は
自分なりに作成したホームページのHTMLファイルをメールに添付して提出すること。その際のファイル名はindex99**.htmlとし、画像などは使わないこと。もし、画像やロゴマーク(The Gimpを使うとかなりクールなロゴが作れる)を使いたい場合は、HTMLファイルと画像ファイルを全てtarで結合し、gzipで圧縮をして添付すること。他の方法での提出は認めない。
教科書として利用している「ホップ!ステップ!Linux!」の内容に関する意見や感想をメールの本文に記入して提出すること。感想は抜粋や要約を行って著者に報告するので、著者が見ることを前提にして、おべんちゃらなど入れず、なるべく厳しい意見や批判、批評を行うこと。(その方が著者は役に立つ)
2000年問題に関して実際に2000年1月1日に起こったことや対応などを感想としてメール本文に記述し提出すること。
gaia@mag.shimane-u.ac.jp
であり、それぞれ別のメールとして提出すること。締め切りは課題2.に関しては、12/15(水)17:00とし、課題1.と課題3.は2000/1/12(水)17:00とする。
スクリプト言語の初歩