TeXの学習

今回は画像の表示を行うことを練習する。ここで、肝心の画像は、どこか別の機会に作成しておかなければならないが、今日の練習用としては、縄手が原子間力顕微鏡で撮影したハードディスクの表面構造と記録状態を示した写真をサーバにおいておく (/virtual/home/tmp/hd.ps) ので利用すること。画像はグラフィックコースで学習しているTgifなどを利用して、ポストスクリプト形式のものを自分で作成できればそれを利用しても良い。


図を文中に挿入するにはいくつかの方法があるが、今日は二種類を紹介する。一つは教科書にもある方法で、p.192に紹介されている。ただし、このページの記述は正しくないので注意すること。以下に正しい記述を紹介しておく。

まずは、プリアンブルに

\usepackage[dvips]{graphics}

という記述を入れておく。そうすれば、図を挿入したい場所で

\resizebox{5cm}{!}{\includegraphics{図のファイル名}}

という記述を入れておくことによりその場所に図が表示される。(確認はxdviで行う。)ここで、教科書にもあるように5cmというのは図の表示サイズであり、横幅を表している。縦のサイズは自動的に設定され、縦と横の比率は保たれるように縮小拡大が行われる。また、図はポストスクリプト形式かeps (Encapsulated Post Script) 形式のみが対応している。

もう一つの方法はプリアンブルに記述するのは同じであるが、本文中では以下のような記述を加えるものである。

\begin{figure}[b]
\scalebox{0.5}{\includegraphics{図のファイル名}}
\caption{図のみだし}
\end{figure}

ここでは、figure環境と呼ばれる領域を作成し、その中に図を挿入している。挿入位置を指定するオプションが\begin{figure}に続けて[]で指定されるが、そこに指定できるのは、h (Here, その場所) 、t (Top, ページの上端) 、b (Bottom, ページの下端) 、p (図専用のページ) のようになる。次の、\scaleboxは先ほどと同様に図の大きさを指定する。この場合は縮小拡大率で指定する。ここで、\captionが使われているが、書籍や論文などでは図には通し番号と見出しを付けることになっている。科学論文では図の見出しは図の下に配置することが規定されているので、例文のように図の下に\captionとして入れておくと図の下に配置される。(逆に表の見出しは表の上に書くのが決まり)

実際にいろいろと自分で配置してみて感覚をつかむこと。