HTML入門


webを利用した情報発信は現代では日常的なものになりつつある。個人、団体を問わず手軽に環境を構築できることがその理由である。ここではそのような時代に自分でwebページを作成できる程度の能力を身につけることを目的として紹介していく。


webページはHTML (Hyper Text Markup Language) という言語で記述したテキストファイルである。マークアップランゲージとは平文のテキストに制御コードを埋め込んだ形式であり、しばらく前より学習しているTeXと同じような記述法を使用している。大まかなことは、教科書のp.221より説明があるが、HTMLに関してもそれだけで本一冊必要なくらいの内容があるし、動的なページや双方向通信を考えたCGI (Common Gateway Interface) まで利用するとなると、スクリプト言語の学習も必要になる。この授業では、そこまではなかなか進まないと思うが、少しずつ紹介はしていく予定である。

HTMLはプラットフォームを選ばず、データ量も少ない利点はあるが、その反面、実現できる表現が限られており、ワープロやTeXのような自由な文字配置や図形の利用は困難である。しかし、工夫次第で相当なことができるのも事実であり、ページのデザインに凝り始めるときりがない。必要最小限の機能を学習するには、このようなページをブラウザで開き、ブラウザの

View --> Page Source

を表示させることにより、タグと呼ばれる制御コードがどのように働いているのか、見比べて学習でる。

自分でとりあえず作成してみるには、例えば、

$ pwd
/virtual/home/b00**

などして、現在のディレクトリを確かめてから、

$ mkdir html

のように、作業用のディレクトリを作成し、(ディレクトリの作成は一度だけ!)

$ cd html

で作業用のディレクトリに移動して、

$ xemacs seminar.html &

のようにエディタで練習用のHTMLファイルを作成する。適当にタグおよび文章を打ち込んだら保存し、教科書のp.236にあるようにNetscapeのLocation Toolbarで

file:/virtual/home/b00**/html/seminar.html

を入力してEnterキーを押すと自分が作成したページが表示されるはずである。エディタによる加筆修正とブラウザによる表示を繰り返し、ページを完成させていく。図や絵を挿入したい場合には元になる絵を作成し、webで標準的なJPEG形式かGIF形式に変換しておく必要がある。それに関しては、グラフィックコースで説明していく予定である。