コンピュータセミナー
2003.4.18


Back to index page

  1. 本日の作業内容



  2. コンピュータの構成

    コンピュータの中身を大きく分けると処理を行うCPU,情報を蓄える記 憶装置,また周辺機器及びそれらの接続部分になります.記憶装置は電源が 入っているときにだけ情報を蓄えておくRAMと常に記録を蓄えているハー ドディスクに分類されます.RAMの内容は電源を落とすと消えてしまうので, 何かの作業中に電源が落ちたり,アプリケーションが落ちたりすると, 情報も消えてしまいます.ハードディスクへの保存をこまめに行うことが重 要です.


  3. キーボード

    本システムで使用しているのは,109個のキーがあるJISキーボードです.慣れない 内はキートップを見ながら打っていくしかありませんが,なるべく早くタッチ タイピングを習得することをお薦めします.また,UNIX環境では コント ロールキーやAltキーの使用が多いので,それら特殊キーの操作に慣れることも必要です.エディタとして Emacsを利用する場合にはコントロールキーの使用が非常に多くなりま す.

    図1にアルファベットや数字以外で利用頻度の高い重要なキーについ て位置を示しておきます.チルダやバックスラッシュの位置に注意して ください.また,Ctrl (コントロール) キーや Alt (アルト) キーはそ れらのキーを押したまま別のキーを押すという動作に良く使います.

    図1 キーボードの配置図,特に特殊キーについて



    キーボード右側の数字が並んだキーを「テンキー」と言いますが,それを使用す るためには「NumLockキー」を押してその上のインディケータランプが緑に点灯 した状態でないといけません.注意してください.あと,コマンド操作が多い Linuxでは「TABキー」と上下の矢印キーを使うと便利になります.コマンドの実 習のときに改めて説明する予定です.


  4. マウス

    マウスの操作としては,クリックが基本であり,素早く2回行うダブルクリック と押したままにしておくプレスの操作が時に必要になります.ボタンが 3つついていますが,基本的には左側のボタンを使用します.中央のボ タン(中ボタン)はペーストする際に役立ちます.また,デスクトップ上やウィンド ウのフレーム上で右や中央のボタンを押して異なるメニューを表示した りするためにも利用します.

    図2 マウスの写真

    「ペースト」操作について練習してみ ましょう.このテキストに例として載せているコマンドの例をコピーとペース ト (張り付け) によりキー入力しないでやってみます.ターミナルを準 備してください.コピーする例は次のようなものにしてみます.

    $ /usr/local/Acrobat5/bin/acroread &

    長いコ マンドですね.traceroute とは,ネットワーク上の特定のホ スト (サーバや端末のこと) までの経路を調査して,接続までにかかっ た時間とともに表示してくれるコマンドです.ここでは,このテキスト がおいてあるwebサーバまでの経路を調査することにしてみます.

    ま ず,マウスのカーソルをテキストの /usr/... の頭のところに おいて,左ボタンを押さえたまま右の方へコマンド全 体が反転するまでマウスを移動させます. (これを「ドラッグ」と言い ます.) 反転させれば何もしなくてもかまいません.

    その状態でター ミナルのコマンド入力を行うプロンプトの位置にマウスカーソルを持っ ていき,中ボタンをクリックします.すると,そこに先ほど反転させた 領域の文字がペーストされます.Enter キーを押せばコマンドが実行さ れます.UNIX における Xウィンドウシステム (今利用しているようなグ ラフィカルな画面) を使っているときには,このコピーとペーストの操 作は共通に利用できます.

    マウスの中ボタンは他にもデスクトップでのメニュー表示に利用されるので試し てみてください.また,右クリックについては,www ブラウザの netscape や Mozilla では 利用することが多いかも知れません.背景部分で,また,リンク上で右クリック するとメニューが表示されるので,必要に応じて使ってください.

  5. ディスプレイ

    ディスプレイを直接操作する ことはあまりありませんが,画面の表示位置やサイズの微調整の機能が あります. 画面下のスイッチ等により調整できます.また,中央のモニタも含めて電源ボタンは操作しない でください.注意が必要なのは一番左の入力切替スイッチです.このディ スプレイにはアナログRGBという入力しか来ていませんので,これを切替 えてディジタル入力にしてしまうと何も映らなくなります.

  6. Xウィンドウシステム

    授業で使用する端末は すでに知っているようにログイン時からXウィンドウシステムと呼ばれる GUIを利用するウィンドウシステムが起動しています.GNOMEの使用を前 提としているので,参考書などを見る場合にはGNOMEで説明しているもの が役立つでしょう.詳しいことは自分で種々の操作を行っていく内 に覚えていくので最初はウィンドウの位置の変更やサイズの変更ぐらい を知っていれば十分です.

    パネルにあるユーティリティ類で重要なものに「デスクガイド」と「タスクリス ト」があります.デスクガイドとは図3に示すもので,仮想画面の切替えを担当し ます.たくさんのアプリケーションを使用して作業する際にはウィンドウの重な りが邪魔になることもあります.そのようなときには別の画面に起動しておいて, 画面ごと切替えると効率が良くなります.

    図3 デスクガイド 図4 タスクリスト

    タスクリスト(図4)は現在作業している仮想画面で起動しているウィンドウの一覧です. 使っていないけど起動しておきたいウィンドウであれば,上部のバーにある「最 小化ボタン」(図5)をクリックしてこのタスクリストに片付 けると画面がすっきりします.タスクリストの項目をクリックするとそのウィン ドウが開きます.開いているウィンドウならば閉じます.

    図5 最小化ボタン(赤い印の下向き▼)

    GNOME利用時に良く発生する問題として,ウィンドウの上部がデスクトップの上 部パネル(メニューバー)に重なって隠れてしまうことがあります.ウィンドウの どこかをクリックすればウィンドウが前面にでて来ますので,位置を変更するこ とが可能ですが,覚えておくと良いのが上のキーボードのところで紹介した 「Altキー」との併用操作です.Altキーを押したままウィンドウのどこかでマウ スボタンを押してドラッグすると,ウィンドウの位置を変更することができます. これにより,上部のバーが見えていなくても位置変更の操作が可能になります.

    もう一つはAltキーとTabキーの組合せです.Altキーを押したままTabキーを押す と,起動しているアプリケーションを順番に切替えて行きます.マウス操作無し で必要なウィンドウを前面に持ってくることができます.ただし,「タスクリスト」 に畳み込んであるアプリケーション全てが対象になりますので,たくさんのアプ リケーションを起動して作業している場合には,捜し出すまで時間がかかるかも 知れません.

    きっちりと理解したい場合には「入門UNIX」の教科書の第 4章(p.79辺り) にも目を通しておいてください.


  7. 電子メール環境設定(その1)

    この授業の出席は基本的には電子メールにより行います.そのための最低限の環境の構築を これから行いますので,作業してください.まずは,メールを使うためのアプリ ケーションであるSylpheedを起動します.GNOMEメニューから「インターネット」 を選択すると,Sylpheedという項目がありますので,選択すると起動できます(タスクバーにある次のアイコンを クリックしても起動できます.

    初めて起動した場合にはまず,メールボックスの位置指定のウィンドウ(図6)がで て来ますので,そのまま「OK」をクリックしてください.

    図6 メールボックス位置指定ダイアローグウィンドウ

    次に,アカウント作成画面が自動的に表示されるので必要事項 を記入します.図7の例のようにして下さい.

    図7 アカウント作成記入例

    ここで注意するのは一番下の「ユーザID」の部分です.デフォルトで入っている のはこの教室のアカウントであり,みなさんが利用する総合情報処理センターの アカウントとは違います.ここには必ず学生番号を記入して下さい.当然,パスワードも総合情報処理センターのものを入力します.

    また,上にある「受信」タブをクリックして現れるメニューのうち,「受診時に サーバ上のメッセージを削除する」については,自分の利用ポリシーを検討して から設定してください.すなわち,通常は自分のパソコンでメールをやりとりし, 授業のときだけこの環境でメールを利用するなら,チェックをはずしてください. 教室をメイン環境にするならデフォルトのままで構いません.

    「OK」をクリックすると「アカウントの編集」ウィンドウになりますが,ここは そのまま「閉じる」で構わないでしょう.そうすると,図8に示すメイン画面がトッ プにでて来ます.

    図8 Sylpheedのメイン画面

    Windowsで標準的に使用されている各種のメールソフトの外観と基本的に同じで あることが見て取れると思います. まずは,環境がうまく設定できたかをテストするためのテストメールの送信です. 基本画面の「作成」ボタンをクリックして図9のような新規のメールウィンドウ を出します.

    図9に示すように「宛先」に自分のメールアドレスを記入し,「件名」には適当な ものを入れてください.本文も適当でかまいません.そして,「送信」ボタンを クリックします.ウィンドウが消えてから数秒待って,「受信」ボタンをクリッ クしてみましょう.ちゃんと自分にメールが届いていれば成功です.

    メールを読むには,とりあえず「スペース」キーを押します.スペースキーを押 すのは「次の未読メールを読む」と言う動作です.また,メールの文章がウィン ドウ内に収まらない場合にはスペースキーでスクロールさせていきます.

    さらに,今届いたメールに返信してみて下さい.無事に送信して次に受信したと きに届いていれば設定は大丈夫です.問題があれば,どこかに間違いがあるので 修正しましょう.「ツール」メニューの「ログウィンドウ」を選択するとサーバ とのメッセージログが残っているので原因を特定できます.

    画面左の「フォルダメニュー」にはデフォルトでいくつかのフォルダが作成され ています.受信したメールは「受信箱」に入っていますが,今自分が返信したメー ルは「サマリウィンドウ」と呼ばれる一覧ウィンドウで少し右にずれて表示され ているはずです.これは「スレッド表示」と言う機能です.どのメールに関連す るメールなのかをわかりやすく表示する機能です.時間があれば次の作業をして 確認してみて下さい.

    1. 自分宛に返信して届いたメールにまた返信してみる
    2. 最初に自分宛に出したメールにもう一回返信してみる

    上記の操作でスレッドによる関連表示の意味合いがわかりましたでしょうか?

  8. 出席申告

    無事にメール環境が作成できたならば,出席確認用のメールを出しましょう.や はり,「作成」ボタンをクリックして,次のようなメールを作成します.

    宛先 aegis@mag.shimane-u.ac.jp
    件名 seminar s0340** attend-4-18
    本文 s0340**

    このメールの場合には,「件名」は自分の学生番号を入れた指定のものにしてく ださい.上の表で ** になっているところは自分の学生番号の下二桁 が入ります.また,本文にも学生番号を入れておいてください.送信により出席確認 が完了します.

    上で作業したマウスの中ボタンによるペースト操作を利用すると作業が楽になり ますが,末尾に余分なスペースが入らないように注意して作業してください.

  9. 日本語入力

    SylpheedやNetscapeなどで日本語 を入力する必要がある場合にはシフトキーとスペースキーを同時に押し て,かな漢字変換サーバを呼び出します.エラー無く呼び出せた場合にはカー ソル位置の下に[あ]が表示されます.その状態でローマ字入力であり, 入力したひらがなをスペースキーを押して漢字に変換します.変換中は文 字に下線がついていて,変換により文節ごとに漢字に変わります.アクティ ブな文節は白黒反転により強調されており,目的とは違う漢字に変換さ れてしまった場合には再度スペースキーを押すことにより次の候補が表 示されます.二度目からは候補一覧が表示されるので→キーやスペースキー で必要な漢字まで移動し,Enterキーにより文節ごとに漢字が確定され ていきます.文節の移動は→キーで行えますが,文節を延ばしたり縮めたりす るのは→キーでは出来ません.その場合には,Shiftキーを押した まま←のキーを押すと文節が短くなり,同様に→のキーで文節が伸びます.なお,辞書への単語登録は後で練習します.

    日本語入力とアルファベット入力の切り替えはどちらからも Shift + Space により行います.日本語入力中にいわゆる「半角英数文字」を入力したい 場合には,いったん日本語入力モードから抜けるか,入力後,Ctrlキーを押した ままpのキーを押す操作(これをC - p のように表記します) で文字種を選択していく必要があります.

    日本語入力は,かな漢字変換を担当する入力プログラムの利用法がわからないと 難しいものです.Windows に標準で備わっている MS-IME や商用で人気のある Atok などと,この教室で利用する Canna では操作方法が大きく異なっています. 「入門UNIX」教科書A.1 (p.317)の説明を各自で良く読んでください. 必要に応じて説明も加えていきますが,まずは,教科書の説明を読む方が理解し やすいと思います.また,教科書に対する補足を別のページにおいておきますの で,適宜参照してください.

  10. 本日の実習

    メールの作成による日本語入力の練習を時間のある限り行ってくだ さい.また, メールの送受信練習を実際に行ってみましょう.知り合い同士で出し合って送 受信できることを確認するのもよいでしょう.

  11. 小テスト

    講義時間の最後に簡単なテストを行いますので注意を良く聞いていて下さい.

  12. 宿題

    授業の終りに宿題の案内を出しますので,アナウンスがあれば指示に従ってくだ さい.


目次ページへ戻る