コンピュータセミナー
2003.5.16


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  1. 本日の作業内容

  2. 電子メール(2)(教科書11章)

    電子メールを利用する上で,必要な機能や便利な機能,設定などをこれまで言及 したものも含めていくつか紹介します.必要に応じて利用して下さい.

    • アドレス帳

      小テストや宿題など電子メールによる提出がこの授業では良くあります.そこで, 提出先のアドレスを登録しておくと作業が楽になります.以下の操作により登録 ができます.)

      1. 「ツール」メニューから「アドレス帳」選択

      2. 左側のウィンドウにある「個人用アドレス」クリック

      3. ウィンドウ下部の「追加」クリック

      4. 「人物の詳細を編集」ダイアローグウィンドウが出て来るので,「表示名」 に適当な名前を入力(例えば aegis )

      5. ウィンドウ上部の「電子メールアドレス」タグをクリック

      6. 下半分の最初にある「電子メールアドレス」に aegis@mag.shimane-u.ac.jp を入力(ペーストが望ましい)

      7. 「別名」に適当な名前を入力(例えば aegis )

      8. 右の方にある「追加」をクリック

      9. 「OK」をクリック

      10. 「アドレス帳」ウィンドウの「ファイル」メニューから「保存」を選択

      11. 「アドレス帳」ウィンドウの「ファイル」メニューから「閉じる」を選択

      12. 以後は「作成」ウィンドウで新規メールを作成するときに,アドレスに例え ば ae まで入力した後で「TABキー」を押して「補完」すると, 候補が表示されるので,必要なアドレスを「灰色」で囲まれた状態にして 「Enterキー」を押すと「宛先」欄にアドレスが入力される.

    • 署名

      未だの人は,Sylpheedのための署名を作ってみましょう. エディタで適当な署名用のデータを作成し,名前を .signature とし て,ホームディレクトリに保存するだけです.それ以後,Sylpheedで新規にメー ルを作成すると,自動的にメールの末尾に署名が追加されます.試して下さい.

    • メールの分類

      受信メールが増えて来るとメールを効率的に管理するために,フォルダを利用し た分類が必要になって来ます.Sylpheedでは階層的に分類が出来るので有効に活 用すると便利です.以下に簡単に方法を示しておきます.

      • フォルダツリーメニューの「メール箱(MH)」フォルダをクリックした後,右 クリックして洗われるメニューから一番上の「新規フォルダを作成」を選 択.

      • 名前入力ウィンドウが現れるので,名前を入力.例えば,friends

        フォルダはそのままディレクトリとして管理されるので,日本語の名前やスペー スの入った名前は避けるのが無難です.デフォルトで存在する「受信箱」なども 本来のディレクトリ名はアルファベットになっていて,Sylpheedの方で読みかえ て表示しています.

      • フォルダツリーの一番下にフォルダが追加されたはずです.今度は,このフォ ルダを右クリックして再び新規フォルダを作成します.例えば,taro

      • もう一度,friend フォルダを右クリックして上と同様の作業をし ます.例えば,hanako

        このようにすれば階層構造のフォルダが出来ますので,クラブや授業,友人など を階層的に分類して仕分けできます.間違えて作成したときには,フォルダを右 クリックして出て来るメニューから「フォルダを削除」を選択します.

      • 表示順はアルファベット順になりますが,正確には「文字コード」順です. それが分かると,名前の付け方で表示の順番を変更することも可能になり ます.まず,大文字と小文字では大文字の方が先になります.数字はアル ファベットより先です.そのような文字種を利用した変更が嫌ならば,記 号を利用する方法もあります.例えば,先ほどの例で taro の方 を hanako の上に持っていきたい場合には,taro フォ ルダを右クリックして出て来るメニューのうち「フォルダ名を変更」を選 択して,名前の先頭にスペースを一個入れることにより順番が変わります.

      • 作成したフォルダにメールを移すには,メールを選択してマウスで「ドラッ グ」するか,「メッセージメニュー」の「移動」を利用します.複数のメー ルを一度に移動したい場合に,連続して表示されているメールならば,最 初のメールをクリックして選択した後,最後のメールをShiftキーを押しな がらクリックすることでその範囲のすべてのメールが選択できます.飛び 飛びに選んで一度に移動する場合には,必要なメールをCtrlキーを押した ままクリックしていくと可能です.

    • メールの消去

      不必要なメールは「ゴミ箱」に移動します.ゴミ箱に入れるだけであればまだ削 除はされていません.「ファイル」メニューから「ゴミ箱を空にする」を選択す ると完全に消去されます.また,終了時の動作は「設定」メニューの「全般の設定」の 「その他」で選びます.デフォルトではゴミ箱から削除しないようになっている はずですので,必要に応じて終了時の動作を設定してください.

    • メールのソート(並べ換え)

      フォルダにメールがたくさん溜まると,後から必要なメールを探すのが難しくな ります.「サマリメニュー」の上に表示されている各項目をクリックすると,そ のフィールドにしたがって並べ直しが行われます.件名や差出人など,先ほどの 文字コード順に整列します.もう一度クリックすると逆順になります.日付は受 け取り順に並びます.

    • キーボードショートカット

      初めは各種の操作をマウスで行うのが通常ですが,慣れて来るとキーボードだけ で操作できると便利に思うようになります.そのために,キー入力により各種の 操作が出来るようになっています.例えば,メニューバーにある表示は「ファイ ル(F)」のようにアルファベット付きで表示されています.マウスを使わないで, Altキーを押したままFのキーを押してみて下さい.すると,「ファイル」メニュー が開きます.矢印キーで上下に移動して選択できますが,各項目の右にある()付 きのアルファベットでも選択できます.また,メニュー項目の右端にあるCtl+Q などは,コントロールキーを押したままQの操作を行えば,メニューを表示しな くても実行可能なことを示しています.例えば,「受信」は「メッセージ」メ ニューの中に「受信」があり,Ctl+Iと指定されています.Sylpheedがアクティ ブになっている状態で,上記キー操作を行うと新規メールの受信を行います.こ のような操作を「キーボードショートカット」と言います.

      この操作は自分で変更することが出来ます.これは,Sylpheedの機能ではなく, GNOMEが利用しているGTKの共通機能です.例えば,「ファイル」メニューの「印 刷」にCtl+Pを割り当てるのなら,それが選択されている状態をマウスもしくは キー操作で実現し,そのときに,キーボードでCtl+Pの操作をすると,追加され ます.ただし,これは他で使われていない組合せにしないとデフォルトで用意さ れているものが変更されてしまうかも知れませんので注意してください.

    • 返信時のヘッダ

      受信したメールに返信すると,相手のアドレスなどを表示したあとに受信したメー ルの内容を引用するようになっています.その際の相手の表示方法や引用部分を 表すための記号を設定できます.「設定」メニューから「全般の設定」を選択し て「作成」タブをクリックすると設定画面です.引用符はデフォルトでは最も広 く使われている>の記号です.縦棒 (|)を使うようにしたメールソフトなども ありますが,自分の好みで変更したい場合には変更してください.なお,「引用 の形式」のところは,難しい記号が並んでいます.私が普段使用する環境では次のように少しだけ変えています.

      On %d
      %f さん wrote:

      ここに出てくる %d は日付を意味しており,%f は差出人の 名前もしくはアドレスが対応しています.誰がいつ送ってくれたメールに対する返信か が明確になるようにしてあるわけです.実際に自分で返信してみてどの ような結果になるのか試してみると良いでしょう.自分宛にメールを出してそれ に返信してみると良く分かります.

    • WWWブラウザとの連携

      受信したメールの本文や署名の中にwebページのURLが書かれていることがよくあ ります.SylpheedではそのようなURLの部分をダブルクリックするとWWW ブラウザが自動的に起動して,ページを表示するようになっています.覚えて おいた方が良い機能の一つです.どのブラウザを利用するかは「設定」メニュー の「全般の設定」で決めます.デフォルトでは,図1に示すようにMozillaが割り 当てられているはずです.これを netscape に変更すればNetscapeがページを開 くようになります.

      図1 ブラウザ選択の設定画面

    • 書類の添付

      ファイルをメールで転送するための「添付」作業についても 実習しましょう.Sylpheed はファイル添付も簡単な操作で実現できます.ただ し,ディレクトリの概念を知らないと,添付すべきファイルをみつけられないこ とになりますので,これまでのコマンド操作を思いだしてください.

      メールの作成画面で,アイコンメニューにある「添付」をクリックすると,図2 のダイアローグウィンドウが表示されます.このウィンドウはGNOME環境で統一 されたインターフェイスを持っていますので,gEditの保存ウィンドウなどと同 じ外観になっています.使用方法は,ファイルを保存したり,開いたりするとき と同じで,ディレクトリを選択し,ファイルを捜し出すだけです.

      図2 ファイル添付のダイアローグ

      ファイルを添付すると,件名表示とメッセージ本文の間に選択したファイルが表 示されます.間違えて添付作業をしてしまった場合には,そのファイルの部分を 右クリックして出て来る選択視の中から「削除」を選ぶと添付を取り消すことが できます.また,「プロパティ」を選択すると,ファイル名を変更して添付する ことも可能です.

  3. ネットワークセキュリティ

    ネットワークを利用する上で注意するべきことに,電子メールを媒介としたウィ ルスの伝搬など,安全上の問題があります.また,個人情報が漏洩する危険性に ついても知っておく必要があります.それらについて,簡単に紹介することにし ます.

    • ウィルス

      コンピュータウィルスとは,プログラムやデータファイルに潜んでいる,害を持っ たプログラムです.単体で存在しないので,データのやりとりを通してコンピュー タの中に取り込まれ,一定の時期になると働き始めるものです.データを削除し たり,最悪の場合ディスク全体を読めなくしたりします.

      最近話題になったものは,「マクロウィルス」と呼ばれるもので,マイクロソフ トのワードやエクセルと言った商用ソフトウェアのマクロ機能を利用してコン ピュータの動作をくるわせるものです.この伝搬は電子メールを経由して行われ たため,被害の伝搬が非常に早くしかも広範囲にわたりました.対策としては, メールを開いてもいないのにこのようなプログラムが動作してしまうようなツー ルやOSを使わないことです.また,LANの中にパソコンを配置して,外部から 見えないようにすることも大切です.

    • ワーム

      ウィルスが他のプログラムやデータに寄生しているのと異なり,ワームは自分 だけで完結したプログラムです.しかも,自己増殖機能を有しており,電子メー ルツールのアドレス帳に登録してあるアドレスに自分の分身を送信する機能を有 しています.対策はウィルスと同じです.

    • トロイの木馬

      伝説のトロイの木馬と同様,このタイプのウィルスは一見普通のプログラムとし て見えるようになっています.パソコンに侵入した後,ワームなどと同じように 動作します.対策は同上です.

      なお,これらの悪意を持ったプログラムによる被害はWindowsプラットフォーム に集中しています.理由は,圧倒的なシェアを有しているので,広範囲に被害を 広げることが出来るために作者に狙われやすいことと,電子メールとOSの連携を トル機能を逆に利用してプログラムを動作させることが出来るためです.教室で 利用しているLinuxでは,このようなワーム的な被害はほとんどありませんが, 逆に,ネットワーク上に公開されているサーバが多いので,その管理者権限を乗っ 取るプログラムの被害にある危険性が常に伴います.

    • SPAM

      SPAMとは元はアメリカのハムの缶詰です.そのコマーシャルでSPAMと言う名前を 連呼したことから,しつこく何度も送られて来るメールをSPAMと呼ぶようになり ました.自分の見に覚えの無い差出人からさまざまな広告が送られて来ることを SPAMと言います.アドレスを知られてしまったら,もうあきらめるしかありませ ん.最近は,件名に「広告」とつけておけば合法的にSPAMメールを送信できるよ うになってしまいましたので,さらに環境は悪くなったと言えるでしょう.

      アドレスの収集はWebページなどから行ないますので,ページにメールアドレ スを載せている人は注意しましょう.また,「今後このメールを受け取 りたくない人は連絡して下さい」などと書いてあるものも多いですが, 実際には機能しない場合が多いので注意して下さい.返信すると,メー ルを呼んでいることが悪質な業者に知られて,名前を変えて次々と送ら れて来ることもあります.

    • メーリングリスト

      メーリングリストとは,同報メールを利用したコミュニケーショングループです. 特定のアドレスにメールを送信すると,登録されているユーザ全員にメー ルが送信され,議論が出来るようになっています.メーリングリストサー ビスでは通常誰が参加しているのかリストを取得できるようになってい ます.Linuxに関するものなどでは参加者が1万人を越しているものも あります.このようなリストを悪質な業者が取得するとSPAMに利用され ることもあります.メーリングリストのポリシーを良く理解して参加し ましょう.

  4. 小テスト

    AクラスBクラス 別に小テストを行いますので,アナウンスに注意して下さい.

  5. 宿題

    AクラスBクラス 別に宿題を出しますので,アナウンスに注意して下さい.


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