3. ファイルマネージャ

目次へ 前の項目へ次の項目へ

ファイルマネージャとはパソコンのハードディスク上にあるファイルをアイコンな どでわかりやすく表示するとともに、移動や削除、複写などを視覚的にわかりやす い形で行うことを補助するアプリケーションの総称です。ここでは、gmc (gnome midnight commander) という、標準で備わっているものを使用してみます。(他に はシンプルなxfmなどがあります。)

  1. 起動

    ファイルマネージャの起動には大きく二つの方法があります。一つは、デスクトッ プの Home directory アイコンをダブルクリックする方法です。もう一つは、 GNOMEメニューを開いて、「ファイルマネージャ」を選択する方法です。実は、もっと もLinuxらしい (UNIX らしい) 方法は、ターミナルからコマンドで起動する方法で すが、そのような作業はのちほど別の機会に紹介します。

    さて、gmcは起動すると、まず、自分のホームディレクトリの中身を表示します。 ホームディレクトリはUNIX系に特有の言葉でしたが、最近ではマルチユーザを想定 した WindowsNT や Windows2000 の普及により一般的な言葉になってきています。 ホームディレクトリとは、複数のユーザが一つの端末 (パソコン) を利用すること ができるシステムにおいて、他人の大事なファイルを操作したり、中を見たりする ことを制限するために、各人に割り当てられている領域のことです。ディレクトリ とは、ハードディスクの中身を整理しやすいように階層的に分類したものですが、 最近ではフォルダと言った方がわかりやすいかもしれません。要は、自分がすべて の操作権限を持っているフォルダがホームディレクトリです。

    ディレクトリは階層構造をなしているので、ホームディレクトリの中にさらにディ レクトリ作成し、また、その中に別のディレクトリを作成する、と言うようなこと もできます。自分の管理しやすいようにファイルをまとめておくことが大事です。

  2. 簡単な操作

    gmcの表示形式は、Windowsのファイルマネージャをまねていますので、Windows の 操作経験があればすぐにわかると思います。メニューバーとボタンが上部にあり、 ウィンドウの左側はディレクトリの階層構造をツリー状に示すウィンドウ、右側が 実際にディレクトリ (フォルダ) の中身を表示するウィンドウです。ここで、右側 のウィンドウの表示形式は、メニューボタンの「アイコン」「簡易」「詳細」によっ て変更することができます。また、「設定」メニューから「設定」を選択すると、 より細かい設定が可能です。特に、「ファイル表示」パネルの「隠しファイルを見 る」がチェックされているかどうかで表示される中身が大きく異なりますので、注 意してください。隠しファイルとはファイル名が . (ピリオド)で始まっ ているファイルのことを指しますが、その名前から「ドットファイル」と総称され るこれらファイルは主に自分の環境設定ファイルもしくはディレクトリであること が多いです。大事なファイルですので、誤って消去しないように十分に注意しましょ う。

    ここでは、自分で実際にいろいろなディレクトリを見てみましょう。Linuxでは大 事なシステムに関するファイルは普通のユーザでは変更できないようになっていま すので、いろいろなところに入っていってディレクトリの中身を見ても構いません。

  3. 複写や移動

    ファイルの移動や削除、コピーなどもこのgmcを利用して行うことができますが、 今のところはまだファイルを作ったりしていないので、各種の作業を行った後でま た試してみることにしましょう。ただし、操作は簡単で、右側のウィンドウでクリッ クによりファイルを選択した後、「ファイル」メニューから必要な操作を選択する だけです。また、ファイルアイコンのドラッグアンドドロップにも対応しています ので、アイコンを直接、別のディレクトリに重ねたり左側の階層ウィンドウの別の ディレクトリに重ねたりすると、メニューが現れて必要な操作ができるようになり ます。ただし、「リンク」という作業はまだ意味を説明していませんので、わから なくても構いません。


ページの先頭へ目次へ 前の項目へ次の項目へ