1. GNOMEデスクトップ環境

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  1. 概観

    GNOMEとは GNU Network Object Model Environment の略であり、「GNUネットワーク オブジェクトモデル環境」の意味です。各種のウィンドウ操作を統一的なインター フェイスで実現するための環境であり、現在のLinuxの主流の環境です。ただし、 実際のウィンドウシステムそのものはGNOMEに含まれていないので、自分の好みの ウィンドウマネージャを併用することになります。この教室では Enlightment と いうウィンドウマネージャを組み合わせていますが、最近では、Sawfishと組み合 わせたものをデフォルトにしている場合が多いようです。

    さて、実際の感じですが、画面下にタスクバーが配置され、画面の左上の方にいく つかアイコンが表示されるのがデフォルトになっています。また、初めてログイン したときには、ヘルプブラウザとファイルマネージャ、さらにツールチップが自動 的に起動するようになっています。では、以下に順に紹介していきます。

  2. アイコン

    アイコンは、左の方に、上から「Home directory」、「Vine Linux」、「GNOME Web Site」、「フロッピー0」、「ディスク0」の順に並んでいます。それぞれのアイコンを ダブルクリックすると 次のような動作になります。

    • Home directory
      ファイルマネージャ(後述)が起動し、ホームディレクトリの内容を表示します。

    • Vine Linux
      WWWブラウザ(後述)であるNetscape Navigator が起動し、 Vine Linux に関する情報を提示します。

    • GNOME Web Site
      これもNetscape Navigator が起動し、GNOMEの公式webサイトを表示します。

    • フロッピー0
      フロッピーディスクがスロットに入っているときに、その内容をファイルマネージャ が表示します。これについても後で紹介します。

    • ディスク0
      CD-ROMやMOディスクを挿入したときに、その中身を見たりする操作を行います。ディ スクが挿入されていると、ファイルマネージャにより内容を表示します。

  3. タスクバー

    タスクバーはデフォルトの状態では左から次のようなボタンアイコンとツールが並んでいます。 「GNOMEメニュー」「ヘルプシステム」「設定ツール」「ターミナル」 「Netscape」「電子メール (vmail)」「エディタ (vedit)」「全文検索ツール」 「デスクトップガイド」「タスクガイド」「時計」。また、バーの両端にはバーを たたみ込んで隠すための矢印ボタンが用意されています。

    これらについては、必要に応じて説明をしていきますが、とりあえず、GNOMEメニュー のボタン (Gの文字で足型を模しているもの)を押してみて、どのような選択肢があ るのかを確認してみましょう。マウスの左ボタンを軽く一回クリックするとメニュー が出たままになるので、上からじっくりと見てください。項目の並びはデフォルト では次のようになっているはずです。

    システムメニュー
    アプリケーション
    ゲーム
    グラフィック
    インターネット
    マルチメディア
    システム
    デスクトップ設定
    ユーティリティ
    Administration
    Vine Linux メニュー
    コマンド実行
    ファイルマネージャ
    ヘルプシステム
    ユーザメニュー
    Another Level メニュー
    KDEメニュー
    パネル
    スクリーンロック
    情報
    GNOMEについて
    ログアウト

    その中で、さらに選択できるものは小さな三角印がついていて、マウスカーソルをそ の項目に移動させると、次の階層が開きます。代表的なものについてはこの後で順 次紹介していきます。

  4. 仮想デスクトップ

    タスクバーのデスクガイドにはデスクトップが二つ表示されています。青と灰色の 斜線模様になっている方が、現在自分が作業しているデ スクトップであり、灰色の方が別のデスクトップです。灰色になっている部分をク リックするとそちらのデスクトップに移動します。たくさんのウィンドウを開いて 作業をするときには、使い分けることにより効率良くウィンドウの管理ができます。 この仮想デスクトップの数は自分で好きなように変更できます。

  5. バックグラウンド

    デスクトップの大部分はバックグラウンドと呼ばれる何も無い背景になっています が、その部分もクリックにより活用できます。これについては、次の項目で説明します。

  6. ウィンドウ操作

    デスクトップはXウィンドウシステムという画面の描画を司る仕組みの上に表現さ れています。ウィンドウシステムとは文字どおり、各種のウィンドウを扱うための システムであり、ウィンドウの重なりや強調、マウスの動作などを制御しています。 ウィンドウがたくさん表示できるので、当然ウィンドウの位置や大きさを変更する 操作も必要になります。基本的には、他のOSと同じ動作ですが、部分的に異なるも のもあるのでおおざっぱに紹介しておきます。

    • ウィンドウの移動
      ウィンドウ上部の少し太い枠をマウスでドラッグするか、Altキーを押したままウィ ンドウ内の任意の場所をドラッグすることによりウィンドウが移動できます。

    • ウィンドウサイズの変更
      ウィンドウの枠の左右および下の少し細い枠をドラッグすることにより大きさが変 えられます。また、右もしくは左斜め下の部分をドラッグすると縦と横の大きさを 同時に変更できます。

    • ウィンドウの強調 (前面への移動)
      ウィンドウどうしが重なっているときには、上に持っていきたいウィンドウのどこ かをクリックすると一番手前に来るのでそのウィンドウを使用することができます。 ウィンドウが見えないときには、タスクバーにあるタスク一覧の中から必要なもの をクリックすると手前に出てきます。

    • 枠上のボタン操作
      上部のウィンドウ枠にはいくつかボタンがついています。一番右はウィンドウを閉 じるボタンで、使用しているアプリケーションの強制終了に相当します。一つ左は 最大化ボタンです。デスクトップ一杯に広げるか元に戻すかができます。さらに一 つ左はアイコン化ボタンです。これをクリックするとそのウィンドウは消えますが、 タスクバーにアイコンとして保管され、それをクリックすることにより再びウィン ドウを開くことができます。また、一番左の線が入った部分はそれ以外の各種の操 作ができるボタンです。クリックするとメニューが表示されますので、それに従っ て作業できます。


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