はじめに、横田研に所属していた2年間は私にとって一つの転機になったと思います。私が横田研への配属を希望した経緯や、研究室での学びについてお話しします。

 まず経緯からお話しします。私は第一志望校を諦めて島根大学を受験し、入学しました。入学当初は悔しさをバネに勉学に励んでおり、モチベーションを高く維持していました。しかし、次第に勉学以外の活動に熱心に打ち込むようになり、授業を受ける目的が学ぶことではなく、単位を取って卒業する事になっていました。そのままあっという間に学部4年生に。大学院へ進学することは事前に決めていましたが、「院生になっても今と同じ生活を送って、社会人としてやっていけるのか。」「高校生の頃自分が思い描いていた社会人になれるのだろうか。」と不安に駆られました。そこで、友人に相談し、大学院ではきちんと指導していただける場に身を置こうと考え、横田研への配属を希望しました。

 次に、研究室での学びについてです。横田研では研究活動を通して様々な考え方やスキルを身に付けることが出来ました。特に、日本語力の重要性は自分にとって大きな学びとなりました。日本人として日常的に日本語を使っていたため今まで意識しててきたことはありませんでしたが、横田先生にご指摘いただき、自分が正しく日本語を使えていないことに初めて気づきました。日本人として日本語を正しく使えていなかったことを知り、恥ずかしさを覚えました。
 日本語力を鍛える機会として、日頃の報告会や学会発表などがありました。日本語力の中でも、過不足なく説明する力と、正しい文章を作成する力が鍛えられました。私は詳細を説明してから結論を話そうとする癖があり、話しているうちに何を伝えたいのかが曖昧になることがよくありました。そこで、質問に対して結論から述べることを心がけていました。文章作成の面では、言葉の意味を正しく理解して使うことや、ワンセンテンス・ワンミーニングを意識して文章を書くことを意識していました。自分が作成した文章には文責が伴うことをお教えいただき、全ての読み手に間違いなく文意が伝わるように作成する事を心がけていました。

 その他にも、スケジューリングやメールの書き方、仕事のやり方、戦略的な思考など、研究を通してたくさんのことを学びました。また、研究活動以外でも、健康管理や社会情勢に関する知識、世の中をサバイバルする能力を身につける重要性を教えていただきました。これほど学生の成長を考えて指導してくださる先生は他にいないと思います。

 最後に、横田研に所属していた2年間には、楽しい思い出も沢山ありますが、苦しい思い出もたくさんあります。多くの失敗を経験しました。ですが、社会に出る前に失敗を経験し、改善の努力を行い、成功体験を得ることができたのは、自分にとっての財産になったと思います。出来る事だけをこなして楽をしていては、成長することはできないと思います。そして、自分の成長のために努力することは一番の自己投資だと思います。