伊藤(文)研究室へようこそ(レーザ計測・光ファイバ計測)

ホーム

メンバー

研究

講義

業績

フォト



島根大学HP

総合理工学部HP

機械・電気電子領域HP

光は数百THzの周波数を持つ電磁波です。その高い周波数を利用すると、電気回路では不可能な超高速な信号を作り、通信や計測に役立てることができます。ここでは、ピコ秒(10の-12乗秒)~フェムト秒(10の-15乗秒)という非常に速い信号に対して光ファイバや光デバイスがどう振る舞うかを調べる技術を研究します。

●超高速現象を観測する光オシロスコープ

オシロスコープは信号の波形を観測するための最も基本的な道具です。普通の(電気信号用の)オシロスコープは精々数十GHz程度の速度の信号しか観測できません。”光オシロスコープ”は、光信号専用のオシロスコープで、THzを超える光の信号波形を観測することができます。光ファイバや光デバイスの性能を評価するには、このような高い性能のオシロスコープが必要です。

光オシロスコープの原理:

原理は 線形サンプリング法と呼ばれます(伊藤が特許出願登録)。これは、パルスレーザ光と信号光とを干渉させ、その干渉信号を観測することで瞬時の光振幅を観測する方法です。下図は、光オシロスコープによって観測されたパルス幅約2ps(ピコ秒)のパルス波形です。強度の波形だけでなく、パルスの中での光の周波数の変化も見ることができます。

光ファイバ反射計・光反射計(レーザ光を使ったレーダー)

レーダーのように、パルス信号を対象物にぶつけ戻ってくるまでの時間を測ることで対象物までの距離を測る装置を、光学分野では”反射計”といいます。光(ファイバ)反射計は、光ファイバや光デバイスの中でのレーザ光の”散乱現象”を分布的に観測する道具です。本研究室では、光反射計の距離分解能(どのくらい細かい距離で分析できるか)、距離レンジ(どのくらい遠くを見れるか)を拡大するための研究を行いその応用を探求しています。

光ファイバや光デバイスは、レーザ光に対して様々な応答をします。これらを注意深く観測すると、光ファイバに加わる歪や温度を知ることができます。 光ファイバを構造物に敷設して光ファイバセンサ網として使うことで、構造物のヘルスモニタリングが可能です。

レーダーと光ファイバ反射計